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2020年カレンダーの解説 第4弾!

 浦河も、寒さが本格的になってきました。馬たちの大好きな雪のシーズン到来、といいたいところですが、近年は積雪量がめっきり減っています。馬の蹄のためにも、放牧地の下草の育成のためにも、ある程度は積もってほしいものです。
 カレンダーの解説の最終回です。9〜12月をお届けします。

●サラブレッドカレンダー 
9月「爽秋の牧場」
 とねっこカレンダーの8月「広い空の下」と似てしまいました。馬の背景に広い青空を入れようとすると、どうしてもこのアングルになってしまいます。季節感を大切にしたいカレンダーでは、夏から秋が絵にするのに苦労しています。

10月「深呼吸」
 ネロ(左)とニシノラピート(右)は同期生。同じ放牧地で遊んでいました。遅生まれのネロは、まだ小さかったですが、対等に戦っていました。離乳前のこの写真、気に入っています。秋の清々しい朝でした。

11月「暁の行進」
 これは15年前の作品です。今ではほとんどの牧場が夜間放牧をしているので、このように朝陽に向かって、喜びの表情で走る姿を撮ることは難しくなりました。この40年で、育成方法もどんどん変わってきています。

12月「ついておいで」
 サラブレッドカレンダー常連のオグリキャップは、猫のキンギョとのシリーズから選びました。キンギョの歩く姿が堂々としていて、まるで「ついて来い」と言っているようです。猫とは縁のなかった私は知らなかったのですが、高く掲げたしっぽは自信のあらわれだそうですね。

●とねっこカレンダー
9月「泣きべそ三銃士」
 離乳の後、みんなで一緒に走るシーンを期待したのに、3頭バラバラに走り回ってきて集合。顔を突き合わせ、鼻の穴をふくらませて、母さんたちが去って行った方向をじっと見つめていました。

10月「旅立ちの予感」
 当歳のニシノラピートです。凛とした涼しげな瞳が魅力的な子馬でした。中央で2勝、南関東に移籍してからも大活躍しました。来春には、初めての子馬が生まれる予定です。どんな子馬を見せてくれるのか、無事を願いつつ今から楽しみにしています。

11月「やめてくれ〜!」
 左の女の子がお乳を飲むような仕種で、右の男の子のお腹を探っています。でも、そこにあるのは、お乳ではなくおチンチンで…。離乳の後に、よく見かける光景です。男の子の困ったような表情が面白かったですね。このコンビ、牡と牝を分けるまで、ずっと仲よしでした。

12月「嵐の前の静けさ」
 海を入れて撮影しようと放牧地を登って行くと、係の人にうながされて帰ってくるところでした。まだ遊んでいたかったのか、「え〜、もう帰るの〜」という雰囲気。それでも一列に連なって下りてきました。

 2020年のカレンダーは、以上のような内容になります。1年間、馬と日高の四季を楽しんでいただけたらうれしいです。よろしくお願いいたします。

12月10日 内藤律子

2020年カレンダーより Part4

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サラブレッドカレンダー9月「爽秋の牧場」

スマイリースマイルたちです(2017/9/8撮影)

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サラブレッドカレンダー10月「深呼吸」
ネロ(左)とニシノラピート(右)です(2011/10/4撮影)

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サラブレッドカレンダー11月「暁の行進」
(1994/10/25撮影)

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サラブレッドカレンダー12月「ついておいで」
オグリキャップを従えた猫のキンギョです(2000/12/8撮影)

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とねっこカレンダー9月「泣きべそ三銃士」
(2018/9/13撮影)

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とねっこカレンダー10月「旅立ちの予感」
ニシノラピートです(2011/9/29撮影)

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とねっこカレンダー11月「やめてくれ〜!」
ウォーターハミング(左)とピュアオーシャンです(2017/10/29撮影)

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とねっこカレンダー12月「嵐の前の静けさ」
(2018/2/22撮影)

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