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子馬の最初の大仕事、立写真

 馬の立写真というのをご存じですか? セリ市の宣伝や競馬雑誌のPOG、オーナークラブ向けなどの、横向きの馬の写真のことです。
 今は本当に多く目にするようになりましたが、昔はあまりなかったと思います。せいぜい、月刊誌の『優駿』の表紙や『種牡馬年鑑』ぐらいだったのではないでしょうか。
 1981年8月から半年間、アメリカに行きました。『優駿』編集部に売り込みをして、アメリカの種牡馬の立写真、顔アップとフリー写真のコーナーをいただいたのです。当時はまだ、外国の馬の情報は珍しく、喜んで応援してくださいました。
 アメリカでは、社台グループのスタッフ、スーザンさんの協力で、セクレタリアト、ニジンスキー、シアトルスルー、アファームド、アリダー等、蒼々たるメンバーを撮ることができました。また、アメリカの写真家の第一人者、トニー・レオナルド氏の撮影現場を見せていただいたのも、よい経験でした。
 さて、話を戻しましょう。馬をじっとさせておいて写真を撮るのは、走りを撮るより大変なことです。しかも、決まったポーズをとらせなくてはなりません。
 最近、私もセレクト&セレクションセール用の当歳、1歳の写真を撮らせていただきましたが、やはり馬を立たせる人の技術が一番だと感じました。
 子馬の性格を熟知し、当歳の場合は付き添いの母馬の位置を調整しながら、最低3人がかりです。1歳でも、相棒がいなければ難しい馬もいて、3~4人がかりの大仕事になります。昔は、1時間かけても撮れず、翌日仕切り直したこともありました。今、日本のホースマンの技術は、世界一だと思います。
 牧場の方の苦労の末に撮った立写真の中から、さあ、未来のダービー馬、オークス馬を探してみてください!

*セレクトセールは7月8~9日、セレクションセールは7月16日に開催予定です。
*写真の馬の生産はすべて、桑田牧場です。

6月20日 内藤律子
 

セレクトセール No.48
スカイノダンの2018・牡

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後ろ足はOK、前足を動かします

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バッチリです。さすが1歳

セレクトセール No.375
ショウナンアクトの2019・牡

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足をサッと上げて爪のお手入れ。もう慣れたものです

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お母さんと一緒に撮影ポイントへ

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上手に立てました

セレクトセール No.426
デプロマトウショウの2019・牡

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白い足の馬は気を遣います

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さあ、モクシを変えて、おめかしです

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最低でも3人がかり。左の女性は耳を立たせる係です

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足元も綺麗ですね

セレクションセール No.119
ショウナンガッドの2018・牡

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1歳馬は、首の線を綺麗に見せるために、たてがみをテープで止めます

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ほら、たてがみがなくなったでしょ

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