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「あらまあ」の季節

 浦河の桜の花が終わる頃、生まれて2か月前後になる子馬たちは、産毛が抜け始め、その馬本来の毛色に変わっていきます。「あらまあ」と思わず言ってしまうような、愉快な季節の訪れです。
 ほとんどの馬は、産毛と大人の毛色の差があまりなく、大きな変化があるわけではありません。大人の毛が生えそろうまでの途中のお顔こそが、「あらまあ」の連続なのです。
 生後まもない産毛の頃と、毛変わり途中の顔をごらんください。

●ラフィエスタ(ビックアーサー)2/18生・牝・鹿毛・本桐牧場

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2020年3月15日

2020年5月14日

●メイショウオウヒ(モーリス)4/8生・牝・栗毛・三嶋牧場

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2020年4月11日

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2020年5月16日

●アルケミスト(サトノクラウン)4/1生・牡・鹿毛・三嶋牧場

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2020年4月3日

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2020年5月17

●クライシスオブスピリット(ジャスタウェイ)4/1生・牡・黒鹿毛・三嶋牧場

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2020年4月2日

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2020年5月12

●バスラットアマル(ダイワメジャー)3/13生・牝・栗毛・三嶋牧場

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2020年3月26日

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2020年5月15

 いかがでしょう。毛色だけでなく、顔つきも変わってきましたよね。みんな、少し大人っぽくなっています。
 それでは、今年の「あらまあ」大賞を発表します。

●パールイアリング(ダンカーク)3/6生・牝・芦毛・大北牧場

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2020年3月18日

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2020年5月11

●サンティエ(ダンカーク)3/9生・牝・芦毛・桑田牧場

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2020年3月12日

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2020年5月17

 どちらも、芦毛の子馬です。芦毛でも特に、この子たちのようにグレーの毛が早速はえてくるタイプは、変化が劇的。すっかり別の馬になってしまいますね。
 ところで、5月17日の八海山ステークスを勝ち、オープン馬になった、エルモンストロ(牡4歳・角居勝彦厩舎)は、生後3か月過ぎから撮影していました。とてもいい動きをする子馬で、気に入った写真も撮れたのですが、何か変? そう、胴体が半分色ちがいで、「あらまあ」だったのでした。

●エルモンストロ 2016/2/4生・三嶋牧場

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生後3か月あまりの頃。後ろの馬は、マスターフェンサーです(2016/5/18撮影)

 どんどん成長していく子馬を見続けるのは、本当に楽しいものです。新型コロナウイルスで不安な毎日も、いつもと変わらない日高の風が、子馬たちを優しく包んでくれています。

5月22日 内藤律子
 

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